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2024年共通テスト英語(リーディング)解き終わった

2024年 共通テスト英語(リーディング)解き終わった。

・分量について

今までは10分くらい残っていたのに、量が多すぎて80分まるまる使った。

「星の見え方」、「部屋のデザイン」、「時間の知覚」、「唐辛子」の長文は常識的な内容が多く含まれていて、読まなくても知っている内容を改めて読まされる部分が多かった。かといって、そこを読み飛ばせば時間の短縮になるという訳ではなく、この中に意外な事実が書かれていたり、常識を逆手に取った錯乱肢があったりするので、このテスト特有のひっかけを回避するためには結局全て読まなければいけない。

TOEICは問題文の4分の3を読んで答えが出たら残りは読まずに先に行くこともできるけど、共通テストは答えの根拠が最後の最後まで出てこなかったり、最後の最後に話がひっくり返ったりすることもあるので、結局全部読まないといけない。基本的に全部読む以外攻略法はないと思う。本番、会場で飛ばし読みをする勇気がある受験者なんていないはず。

全部読まなければならないとなると、英語が得意(例えばTOEIC900点台)でWPM(1分間に読めるワード数)が多い大人でも、今回の量は時間の限界ギリギリなのではないかと思う。ということは、その人たちより英語ができない受験者が全てを読み切るのはほぼ不可能に近く、ほとんどの受験者は最後の第6問まで辿り着けず、その分のマイナス24点からスタート、運で当たる選択肢があったとしても満点80点スタートのテストみたいになってしまっていると思う。センター試験やこれまでの共通テストで90%取れていたような受験者が80点台より下にギュッと圧縮されてしまって、今年の共通テスト本番ではあまり差がつかない結果になってしまっている可能性がある。

なんのためにここまで量を増やして、今までの上位層を下に押し込めるような問題にしたのかは、かなり謎である。個人的には、ちゃんと高校で頑張ったやつが90%取れるレベル感の方が、『共通』テストとしての存在意義、あと教師目線からだと教え甲斐が出てくると思う。今回の分量は、共通テストに対して消極的な学習をstimulateしてしまうのに繋がる気がして、少し残念だった。

・問題について

共通テストに関してはかなり自信があったのだが、4問ミスで89点という結果で、本当に不甲斐なかった。自分はまだまだです。

今回は特に分量が多かったため、時間に迫られて焦った状態で選択肢の細かい間違いまで検討しなかった(するのを放棄した)設問でちゃんと間違えた。

特にアホらしかった間違いを書くと、「18世紀中盤に建てられた教会は、今から250年前に建てられた」という内容を1750+250=2000で多分正解としてしまったけど、よく考えたら今はもう2024年なので、274年前が正しい。"約"250年前と書かれていないところに気をつけないといけなかった。あとは自分の中の基準がまだ2000年にあるところがジジイすぎて情けなかった。知らない単語がゼロで、全て読めていても最後の最後に間違えさせる選択肢の作り方は本当に凄いと思う。

実際、設問中に感動で泣きそうになるくらい巧妙な言い換えが無数にあって、他の様々な入試問題で出てきていたら「これは上手い、最高の問題」と拍手していたようなレベルの問題が大半を占めていた。実際、解きながら問題が良くできすぎていて笑ってしまった部分も多かった。postersをthe pictures on the wallで言い換えたり、sleepをtake napsで言い換えたり、シンプルだけど明らかに問題作成者の執念を感じる。lose feeling in your handsをnumb handsはちょっと難しすぎたかもしれないが。

学習指導要領では、英語は英語で教えることが基本となっている。英語を英語で教えるためには、難しい英語を簡単な英語で言い換えることが必要なので、共通テストの言い換えの多さは理にかなっている。しかも、生徒のアウトプット活動でよく使われている、教科書の本文を自分の言葉で言い換えて発表する"Retelling"も同様の知識・技能を必要とするので、問題の品質については、現状の(理想の)高校の英語教育に見事にハマっていると思う。

 

なんやかんや言うて、年に一回の特大英語イベントは楽しかったです。

これからまた私大国公立の問題がアップされていくので、2月から入試問題を解く毎日がやってきます。面白いのがあったらインスタなどでアップします。