Roisin Murphyはpuberty blocker(思春期阻害薬)について強い言葉で批判的なコメントをして叩かれたんですね。
思春期阻害薬について書かれたNY Timesの記事を読むと、この薬でジェンダーアイデンティティに疑問を持つ子供のメンタルヘルスの問題を和らげることができる。けれども、大事な時期の骨の成長が阻害される可能性もあって、さらに(やはりいつも通り)まだ研究が少なく、プロトコルやガイドラインも未成熟で場所や医師によって処方のタイミングが違うという様な課題もある。
これはただ受験英語オタクの視点でしかないけど、『メンタルの問題を解消することは、reversible(元に戻せる)な骨の問題をoutweighする』って部分は早稲田・慶應の問題で本当によく見る文の作りで嬉しかった。outweighは早慶でマジ重要!
特に興味深かったのは、序盤の、トランスジェンダーを支持する人の中には治療の安全性について疑いの声を上げる人を片っ端から批判するような人もいるとか、終盤の、この薬を使って治療を行う医師や病院に対して脅迫があるせいで、その対象になるのを恐れて議論したがらない医師がいるみたいな、思想的・政治的な部分での難しさがあるというところだった。
Roisin Murphyは謝罪コメントの中で"fixed views"(固定的な考え)がだめでしたと謝りながら、"concern"(懸念)があることは理解してほしいと言ってて、確かにそこはそうやんなと思った。
NY Timesの記事の中にあった、2017年から2021年にかけて"gender dysphoria(euphoriaの逆)"=ジェンダー不安 と診断された6-17歳の子供の数が15,000人から42,000人に増えたみたいなデータも興味深い。
https://www.nytimes.com/2022/11/14/health/puberty-blockers-transgender.html